究極のカレースプーン
カレー賢人
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カレーライス…、それは日本の代表的な国民食
「カレーを食す際、まず思い浮かべる道具は何だろう?」ふとした疑問からこのプロジェクトはスタートしました。多くの方は「カレーと言ったらスプーン」と思い浮かべるのではないでしょうか。この度、当社は日本を代表するスプーンメーカーの1社として 日本の国民食であるカレーライスの「うまさ」を最大限に引き出すスプーンの形をとことん追求しました。日本のカレーライスを食べる為だけに作られた究極のカレースプーン『カレー賢人』の開発のはじまりです。
スプーンでカレーはうまくなる
従来のカレー用スプーンと呼ばれる多くの商品は、メーカー主導で発案したものが大半でした。そこで 今回はアプローチを変え、カレーを愛する食べ手のニーズを吸い上げ、スプーンに盛り込むことにしました。つまり『カレー賢人』はカレーライスへの愛から産み出されたスプーン形状なのです。カレーライスへの愛を探し求めて
今回の商品開発の要はカレーを愛する人々からの声。まずはカレー専門店のオーナー、次にラーメンマニアがいるように「カレーをこよなく愛するカレーマニア」もいるはず、と声を求めて探して歩きました。では、どこで調査しようか? わたしたちが狙いを定めた場所は、カレーの聖地で有名な東京神田の神保町界隈でした。カレーの専門店へ飛び込みで伺いスプーンついてご意見を伺い、さらに神田のカレーマニアの皆さんの架け橋『神田カレーグランプリ』からご協力をいただき、熟練のカレーの食べ手から生の声をいただくことが出来ました。こうして、カレー専門店のこだわりやカレーマニアの声をふんだんに盛り込んだ カレーライスの為の形状・サイズを導き出して行ったのです。スプーンでカレーが美味くなる、究極の道具
今回の2種類の『カレー賢人』共通の特徴として持ち手(ハンドル部)の形状があります。柔らかい曲線を描いたハンドルは手に優しくフィットし、同時に手応えのある厚みを持たせグリップ力を高めています。また、お皿の中にスプーンが落ちにくくなるよう 弧を描いたフォルムになっています。
近年カレー専門店では おもてなしの形が多様化し、カレーのボリューム感や高級感がより重視される様になりました。その風潮の中、カレー皿のサイズも大きくなっていく傾向にあり、結果としてスプーンとお皿のサイズのアンバランスに問題が残るという声が多くありました。
こちらに応えるため、当社が長年培ってきた本格カトラリーの開発経験を活かし、絶妙な重さバランスを保ちながら スプーンのサイズを長めに設定しました。この結果、カレー皿とのテーブルセッティングに調和し、大きいお皿で使用したときにもスプーンが負けないデザインとなりました。
『キャリ』CONCEPT
〜掬う・運ぶ〜
ティアドロップ型デザインの「キャリ」
こちらは当社ロングセラーシリーズ 「ホームフェスタ」のデザインを継承したカレースプーンです。最大の特徴はスプーン皿部のフォルムにあります。このお皿の形状がカレーを掬った際のルゥ、具材、ライスの配分が黄金比となる皿形状となっています。また、口当たりが柔らかく滑らかで、口の中に具材を優しく運んでくれます。
黄金比をつくる皿形状
手や口にやさしくフィットする形状
口の中で存在を感じさせない
滑らかな口当たり
掬った際のルゥ・具材・ライスの配分が
絶妙なバランスに
食べる時の所作の美しさにもこだわりを
極限まで磨かれた先端が
デリケートな口の中へ優しく具材を届ける
『サクー』CONCEPT
〜割く・流す〜
左右非対称の皿部分を持つ「サクー」
「カレーの具材を割く」事から名付けられました。
左から右にかけてスプーンの縁が上がっている右肩上がりデザイン。右手で持って使いやすい形状となっています。スプーン先端にはヘラがついており、カレーマニアの方の悩みでも多かったルゥの飛び跳ねを抑え、具材を切り分けることができます。また、お皿の曲面部分も我々カトラリー製造業界ではタブーとされている左右非対称の形状となっております。ルゥを口に入れやすく、流し込みやすくする為です。試作段階で市場調査を行った際、我々の予想を大きく超えた人気ぶりで開発が決定した、まさに食べ手の願いを叶えたスプーンです。
スプーン先端はヘラ状に
具材を「割く」ヘッド
業界のタブー 「左右非対称」の皿部
平らな先端部でキャッチ力UP
ルゥの飛び跳ねを防止
じゃがいもやトンカツなど
ハードな具材も楽々割ける仕事技
ルゥを口に流しやすくするため
皿部を非対称に
『ヒダリー』CONCEPT
〜割く・流す〜
「サクー」を反転させたシルエット
たくさんのお客様からの熱い声にお応えし、遂に「サクー」シリーズから「ヒダリー」が誕生しました! 右から左に向かってスプーン縁が上がっており、左手で持って使いやすい形状となっています。
究極の道具を求めて、タブーへの挑戦
今回 カレー賢人シリーズの製造には様々なチャレンジがありました。中でも「サクー」の形状は、これまでのスプーンの製造概念を覆す試みでした。通常、スプーンの皿部は正面から見て 深さ・厚み共に左右対称になるように作られています。一方、今回の「サクー」は、右手で持って左側から口に流しやすくするため皿部の深さを変え、敢えて左側に傾く様に作られています。このような見た目だけではなく、3次元的にも左右非対称の形状の実現は 当社職人たちにとっても混乱の多い道のりとなりました。この傾きを保ちながら、手や口にした際にストレスの無いバランスの実現が新たな挑戦となりました。
口の中の心地よさ "スプーンの抜け感” を追求した徹底した磨き
カレースプーンは他のスプーンと比べて口腔内に接触する頻度多く、面積も大きいアイテムです。そのため、接触時の違和感でカレーの味やテクスチャを台無しにしないよう、接触面はより細心の注意を払って磨き上げています。特に口内に最初に接触するスプーンの側面部は、職人が1本1本 手で丁寧に磨き上げ 極限まで滑らかに仕上げています。
長いハンドルと小さいヘッドのバランス
今回のカレー賢人シリーズは、従来のスプーンと比べてハンドルが長く、ヘッド部が小さく設計されています。本来、こういったスプーンを手に持って口に運ぶ際、前後のバランスが悪くなり 長時間使っていると疲れやすいものになってしまいます。これを避けるために、何度も試行錯誤を重ねベストなサイズと重量バランスを導き出しました。使用時に存在を感じさせない、当社のこだわりが込められています。
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